INFOTEC SERVICE

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AWS上での
アプリケーション
構築事例

東京海上日動メディカルサービス株式会社
担当部長 加藤基広様

メンタルヘルス対策サービスシステムの構築にAWSを活用

サービス概要

「うつ」などのメンタルヘルス不調を未然に防止。

サービスの概要は?

東京海上日動メディカルサービス(以下TMS)は「トータルヘルスケアコンサルティング企業」として、医療・健康分野で事業を展開しています。当社が提供するサービスの一つに「メンタルヘルス対策サービス」があります。働く方が自分のストレスの状態を知ることで、ストレスをためすぎないように対処したり、ストレスが高い場合は専門家の助言をもらったり、職場の改善につなげたりすることで、「うつ」などのメンタルヘルス不調を未然に防止するための取り組みをサポートしています。

開発背景

ストレスチェック制度施行に伴う新たなニーズに対応するため。

東京海上日動メディカルサービス株式会社 情報システム部 担当部長 加藤 基広様

「TMSナビLite」開発の背景は?

労働安全衛生法が改正され、2015年12月より常時雇用の従業員が50人以上いる事業所でのストレスチェック実施が義務化されました。当社では、より簡易かつローコストで利用できるシステムのニーズが高まると考え、「TMSナビLite」を開発しました。目指したのは、企業が簡単にストレスチェックを実施できるWebシステムです。

ローコストを実現するため、事前の従業員登録や事後の集団分析レポート出力は、企業がセルフサービスで実施できるようにしました。しかし、各企業の担当者や産業医のリテラシーは様々です。このため、企業がストレスチェックの工程を迷わず進めていける使いやすさを重視しました。また、従業員が行うストレスチェックは、PCだけではなくスマホやタブレットなど様々なデバイスで利用できるように、レスポンシブWebデザインとしました。

AWS導入理由

柔軟な「伸び縮みするインフラ」が必要だった。

AWS導入の理由は?

当社では、限られた要員と予算で最大限の効果を出すために、従来からクラウドファーストの考え方を取り入れており、既に多くの社内システムでクラウドを活用しています。

TMSナビLiteは、利用ユーザー数やピーク時負荷などを事前に予想することが難しく、「伸び縮みするインフラ」が必要になるため、これこそクラウドが適したシステムである、と考えました。

一方、ストレスチェック結果というセンシティブ情報を扱うシステムは、厳しいセキュリティ要件をクリアすることが必須です。その点、AWSはセキュリティに関する様々な設定が可能ですし、 サードパーティによるセキュリティ製品も多数あるため、当社のセキュリティ要件をクリアすることができました。

ベンダー選定理由

当社の業務要件に詳しく、「水先案内人」にふさわしいと判断。

開発ベンダーとして、インフォテック・サービス(以下ITSV)を選んだ理由は?

AWSは優れたクラウドですが、豊富な機能の中から最適な選択を行ったり、次々と追加される新たな機能を活用したりするためには、専門的な知識が不可欠です。まだ導入実績がない当社にとってAWSは敷居が高く、「水先案内人が必要だ」と感じました。

AWS専業パートナーに依頼することも考えたのですが、その場合は、ゼロから当社の事業や環境を説明して、理解してもらわなければなりません。ITSVなら、既にSalesforce導入などの実績があり、当社の事業や環境を熟知されています。 また、会社として積極的にAWSに取り組んでいる、とお聞きしたので「ITSVは水先案内人に最適」と判断しました。

プロジェクトの経緯

制度施行に間に合わせることが必須。開発期間は4カ月。

プロジェクトの経緯は?

2015年夏にプロジェクトがスタートしました。制度施行に合わせることが必須だったため、まず、必要最低限の機能を実装した「バージョン1.0」を12月にサービスインさせ、少し遅れて「バージョン2.0」をサービスインさせました。また、50名未満の企業ニーズを想定した、よりシンプルな「バージョンS」も併せて開発しました。

開発期間中にもAWSには新たな機能が次々と追加されましたが、ITSVの助言をもらいながらオプション機能を取捨選択しました。また、サービスイン前に実施した第三者機関によるセキュリティ診断によって、いくつかの課題が指摘されたのですが、ITSVが全ての課題を予定日までに解決してくれました。

導入効果

「伸び縮みするインフラ」と「セルフサービス」を実現。

東京海上日動メディカルサービス株式会社 情報システム部 担当部長 加藤 基広様

効果は?

先日、大規模企業の従業員が一斉にストレスチェックを実施したため、サーバーに負荷が集中しました。しかし、AWSのスケールアップ機能によって即座にサーバーの処理能力を拡張し、想定外の高負荷に対応することができました。もしオンプレミスだったら、対応には数週間を要したことでしょう。また、状況が落ち着けば、再びサーバーの処理能力を下げる予定です。AWSによって、まさに「伸び縮みするインフラ」が実現できています。

また、ストレスチェックのレスポンシブWebデザインは、とても好評です。ITSVが使いやすいユーザーインターフェースを開発してくれたおかげだと感謝しています。今後も、AWSの新機能を取り込みながら改良を続けていく予定です。

Webサーバーの追加や削減、DBサーバーのCPU、メモリの追加や削減が即時可能

インフォテック・サービス株式会社 開発SEのコメント

ビジネスソリューション部 エキスパート 谷 秀樹、開発支援部 スペシャリスト 熊澤 摩美、開発支援部 シニアメンバ 千村 嘉久

ビジネスソリューション部 エキスパート 谷 秀樹ビジネスソリューション部
エキスパート 谷 秀樹

サービスインのタイミングが決まっているプレッシャーの中でのプロジェクトでしたが、定例会などで、お客様と連絡を密に取りながら、要件定義と実装を行っていきました。その結果、遅滞なくプロジェクトを遂行し、すべて納期遅延なくリリースすることができました。

社内コードレビューを複数回実施し、精度を向上させたうえで第三者レビューを受け、品質を担保すると共に、セキュリティ要件クリアを果たしました。

ストレスチェックは、レスポンシブWebデザインにするだけではなく、質問回答後に自動スクロールさせて次の質問を表示するなど、モバイル利用でのユーザビリティを高めました。また、企業の人事担当者や産業医が利用する管理画面では、リストの閲覧性を高めるためページネーションをさせずに1ページ内で表示を収める、といった工夫も行っています。

開発支援部 スペシャリスト 熊澤 摩美開発支援部
スペシャリスト 熊澤 摩美

AWSでのインフラ構築はとてもスムーズでした。途中で要件が変更になっても、オンプレミスのようにハードウェアの制約を意識する必要がなく即時に対応できるなど、AWSを活用するメリットは大きかったと思います。

AWSは機能が豊富で、開発期間中に新たな機能が追加されることもあります。設計がベストプラクティスかどうか悩む場面もありましたが、実績やナレッジが多い事例の中から、より最適なものを選択するよう意識しました。また、Amazon Consulting Partnerである当社は、Amazon.comへ設計確認を行うことで、品質を確保しています。

開発支援部 シニアメンバ 千村 嘉久開発支援部
シニアメンバ 千村 嘉久

AWSから提供されている機能を優先的に採用することで、サードパーティ製品を減らすことができます。サードパーティ製品を使う場合も、AWSが推奨するサードパーティ製品を利用することで、製品選定や実装作業を短縮できます。

今回の「バージョン1.0」では、AWSの標準機能と、AWSが推奨するサードパーティ製品を利用することで、構築期間を短縮できました。続く「バージョン2.0」と「バージョンS」は概ね同じ設計でしたので、ハード調達がないAWSでは、とてもスピーディーに構築できました。

今後は、AWSにおける標準化と自動化に取り組み、よりスピーディーな構築を目指します。

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会社名 東京海上日動メディカルサービス株式会社
(Tokio Marine & Nichido Medical Service Co.,Ltd.略称TMS)
住所 〒107-0052
東京都港区赤坂2丁目14番27号 国際新赤坂ビル東館内